野菜に関する一般的なイメージ
「いえいえ、私は野菜をたくさん食べているので食事は理想的ですよ」
こんな話を数えきれないほどお聞きしました。
あなたはもっともだと思うでしょうか?私は否定的です
第一の理由はそのような食生活によって体調が改善しているお話が無い、ということです。本当に野菜が体に良いのでしたらなぜあなたはそんなに体調が悪いのですか?
野菜は食物繊維が豊富でビタミンが豊富だし、言うこと無し、ということでしょうか?
野菜中心にすると不足しやすいものとは?
栄養とはそんなに単純なんでしょうか?
最近の栄養の考え方としては、大変重要なのがタンパク質です。特に消化吸収能力が低い人は気を付けなければいけないと思います。消化吸収が弱いと野菜などサッパリしたものを多く食べるようになり、タンパク不足になります。タンパク不足になると必須アミノ酸が不足し、さまざまな不調の元になります。
例えば、ミネラルやビタミンなどはそのまま血液に溶けて運ばれるわけでは無く、アルブミンというたんぱく質に包まれて血液に溶けて運ばれます。このアルブミンはほかに水分を保持する、抗酸化など重要な働きがあります。
そして、高齢者などではアルブミン値が低いことが問題となることが多いようです。NHKの「ためして合点」で熱射病による水分不足対策にタンパク質の補充を勧めていました。
ほかには、最近鉄不足による貧血の方が多いと言う指摘をよく見ます。では鉄分はなにから摂れば良いのかと言うと、やはり動物性食品です。植物性の食品に含まれる鉄分はもともと少ないうえに吸収しにくい形になっています。それに対し、動物性食品の鉄分はヘム鉄と呼ばれ、吸収しやすい形になっています。
さらに植物性食品にはビタミンB12がほとんど無く、菜食主義者はビタミンB12不足対策が重要と言われていて、その危険性がわかっている人はビタミンB12のサプリメントを摂るなどしています。
いかがでしょうか?単純に野菜を多く摂れば健康的、という話に疑問な理由を書いてみました。栄養は奥が深いと感じています。